日中大学フェア&フォーラム 2011

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第2回 日中大学フェア&フォーラム-2日目

第2回日中大学フェア&フォーラム、2日目も大盛況

日中の大学間における新たなパートナーシップの構築をテーマに開催されている「第2回日中大学フェア&フォーラム」。2日目の10月10日も引き続き東京・池袋のサンシャイン文化会館で開かれ、1000人を超える入場者でにぎわった。

午前中は、「海外企業の中国進出戦略と大学連携」をテーマとした企業講演会が開かれ、大競争時代を背景として生産拠点のみならずR&D拠点がグローバル化していく中で、中国における産学連携の現状についての報告が相次いだ。

講演者は、次の通り。

講演内容についての詳細は後日まとめるが、全体の要旨は次のようなものだった。

講演企業のすべてが中国を単なるマーケットとはとらえていない。グローバルな事業展開におけるR&D拠点の1つとして位置付けている。R&D拠点としては大学連携があり、企業の研究・開発の関心分野に応じ、人的なつながりにおいて大学が選ばれている。これは中国の大学における産学連携思考と合致するものと考えられる。

また、午後に行われた「中国のイノベーションを牽引する産学連携の仕組み」をテーマとした中国機関講演会では、中国のサイエンスパーク、ハイテクパーク、大学発ベンチャーは中国経済成長を牽引する原動力となっている現状についての報告が相次いだ。

講演者は次の通り。

講演の後に会場から質問が出され、質疑が行なわれた。

また、午後2時前から開かれた加藤嘉一さんの特別講演の会場は参加希望者であふれ、椅子が足りないために床に座り込んで聴く人も多数出た。

冒頭、加藤さんの基調講演の要旨は次のようなものだった。

自身の生い立ち。そして高校卒業後に北京大学に留学し、中国語をマスターしながら中国市民との交流を深めていった体験と、大学で多国籍の留学生と交流することで国際的な視野と考えが自然と備わっていった。> > 若者たちの日中間の考え方の相違を埋めるため、東大・北京大の学生が英語で討論する交流を行い、それぞれの考えを述べて理解し合うことを学んだ。中国の若者や学生は、自 ら海外へと出ていくことを望み、> 多 くのハンデを乗り越えて実現しているが、日本の若い世代は内向きであり、保守的、閉鎖的ではないか。もっと外国へ出て行く気概が必要だ。

日本は戦後、高度経済成長からバブル崩壊、失われた20年まで60年間の体験を踏んでいるが、中国はまさに日本の60年間を同時に直面しているように感じる。中国をウォッチすることは同時に、日本を振り返ることになる。

日本の若者が海外へ出て行くことは、ローリスク・ハイリターンである。中国では、ビザの問題、費用の問題など多くの課題があるが、それを乗り越えて出て行く。日本の大人は、若者が行動することに邪魔をしないようにしてもらいたい。

この後、会場との質疑討論が行なわれた。フロアから発言した人は、中国人が半数、日本人が半数で男女も半数だった。中国人で日本へ留学している若者からは、加藤さんが北京で当初感じたように、中国に抱いている日本の若者の違和感を訴える内容が多かった。


加藤嘉一さんの講演と討論には多数の参加者が会場を埋めて熱心な質疑が行なわれた

こうした状況をどのように理解して立ち向かうべきか。そのような意見を求める人もいた。また、中年のご婦人からは過去20年間に中国、香港、台湾などで生活・教育し、自身が学んできた体験談を語った。その体験に照らしてみると、いつの時代もその時代の状況によって様々な体験が生まれ、交流が行なわれて歴史がつづられていくことを示唆したもので、加藤さんも共鳴する意見を述べていた。


中国から日本の大学へ留学してきた学生から、加藤さんが最初に中国で感じたことと同じような感想を持った意見もあった。日中の若い世代が互いの国と文化と歴史をどのように理解しあうか。 また自分の国を離れて初めて自身のアイデンテティを認識したという加藤さんの講演に共鳴する人が多かったようだ。

講演と討論の時間はあっという間に予定の時間を費してしまい、日中の若者世代の考えと行動、歴史を考えさせる充実したひとときであった。

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